無線LAN(Wi-Fi)における「個人向けアクセスポイント」と「法人向け(企業向け)アクセスポイント」の違い

無線LAN(Wi-Fi)における「個人向けアクセスポイント」と「法人向け(企業向け)アクセスポイント」の違い

無線アクセスポイントの分類

無線アクセスポイントには2種類あります。

個人や家庭での利用を想定した「個人向けアクセスポイント」と、企業や公衆環境での利用を想定した「法人向けアクセスポイント」です。

法人向けアクセスポイントは「企業向けアクセスポイント」といわれたり「業務用アクセスポイント」といわれたりもします。

今回はその違いについて整理していきたいと思います。

「個人向けアクセスポイント」は、家電量販店などで数千円で売られているリーズナブルな商品です。一方、「法人向けアクセスポイント」はインテグレーター等から個別に見積もりをとって購入するもので、1台あたり数万円〜と高価です。

もちろん、企業で無線LAN環境を導入する場合は「法人向けアクセスポイント」一択なのですが、機器の価格差が大き過ぎるために、うっかり誤って「個人向けアクセスポイント」を導入してしまう悲劇が散見されます。

なぜ情シスは「個人向け」を導入してしまったのか?

『企業で利用する場合は「法人向けアクセスポイント」を導入する』が鉄則です。

「企業には企業向けを」。名前からして間違う余地はないように思えますが、想像以上に企業で「個人向けアクセスポイント」を導入してしまったケースは多発しています。一番の原因は、(前述の通り)大きすぎる価格差です。

下記は、個人的に大好きな(株)バッファローさんの無線アクセスポイントのページから抜粋。結構な差があります。

企業がITシステムの拡充に使えるお財布には限りがあり、そして多くの場合で金額は“控えめ”です。

情報システム部門の担当者は、『企業向けの方が良いんだけどなぁ』と認識はしていたはずなのですが、決裁権をもつ経営者・上司に価格差を覆すだけの理由を説明できなかったとき・・・悲劇が幕を開けるのです。

回避するためには『◯◯◯だから(値段が10倍違うとしても)法人向けアクセスポイントじゃないとダメなんです!』と説明できなければなりません。できるだけ簡潔に。

意外に難しい「法人向け」である理由の説明

説明が難しい理由は、直感的な判断基準と法人向け・個人向け両機器の差別化ポイントが違っているからです。

  • 通信スピード
  • セキュリティ

この2つが無線LANの話をする時に意識する指標になると思います。

「通信スピード」が凄い?

はい、凄いです。正解ではありますが・・・ただ、ちょっと説明が難しいです。

前述のバッファローさんの個人向け、法人向けアクセスポイントの仕様表をみても(価格差ほどの)通信スピードの違いを感じません。

というか、むしろ個人向けアクセスポイントのほうが早い?

実際には「快適に使える同時接続端末の数」に圧倒的な違いがあるのですが・・・説明すると長くなるので、また次の機会にでも。

「セキュリティ」が凄い?

はい、凄いです。正解ではありますが・・・ただ、ちょっと説明が難しいです。

無線におけるセキュリティリスクといえば「盗聴」と「不正侵入」が先ず挙げられます。この2点について個人向けと法人向けを比較して圧倒的な差があるか?というと・・・そうとも言い切れられません。

暗号化は「AES」で良いでしょう。個人向けでも、法人向けでも対応しています。

正しく設定し、正しく運用されていさえすれば、家庭向けアクセスポイントの環境であったとしても『盗聴されまくる』とか『不正侵入されまくる』といった状況は考えられません。

「運用」が凄い!!

はい、凄いです。

おそらくコレが大正解。「法人向けアクセスポイント」は、企業が想定する運用を可能にします。

  • 接続者(端末)の数が多い。
  • 設置するアクセスポイントが多い。
  • 管理者の人数は限られている。
  • 無線は24時間365日止めることができない。
  • 入社・退職がそれなりの頻度である。
  • 人事異動がそれなりの頻度である。

こんな運用を考えているのが法人向けアクセスポイントです。そして、その運用の鍵を握っているのが「Enterprise」方式による接続です。

次回、企業の運用を支える「Enterprise」方式とは何か?について説明したいと思います。

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